●工夫を探そう(施設内の工夫を探す)
●学ぼう(①NPOについて、②発達障害について)
●教材づくり(虹っ子の課題で使用する教材の作成)
●見学しよう(虹っ子の見学)
●プリズム体験(人間関係サークル、トーキングゲーム)
●一緒に遊ぼう(子どもとの交流)
【団体メッセージ】
今年もやる気いっぱい、笑顔いっぱいの高校生が来てくれました。今年は「探そう」「学ぼう」「作ろう」「体験しよう」というテーマのもと、様々な活動を行いました。特に「一人一人に合わせて」「丁寧な関わり」を大切にしてもらい、施設内の工夫や教材一つにも、使う人への配慮があることについて考えてもらいました。また、子どもとの交流では皆さん、分かりやすい言葉がけや、子どもの世界観を大切にした関わりができていたと思います。
今回、振り返りを行う中で「2日間という短い期間で発達障害の方のことを全て理解することはできなかったけれど、まずはきっかけとしての第一歩を踏み出せたと思います」という声がありました。その言葉が何よりうれしく、この一歩から発達障害への理解の輪が広がっていくことを願っています。
参加してくださった高校生の皆さん、そして出会いの機会を与えてくださったゆるるさん、本当にありがとうございました。
(タイトルをタップすると文章に飛べます)
■「NPOだからできること」
■「発見した工夫と思いやりの気持ち」
■「ボランティア活動で体験したこと」
■「夏ボラ体験を通して学んだこと」
「NPOだからできること」
私は、2日間ボランティアに参加して、NPOは理想の状態を実現するために、一人一人に向き合っているのだと知った。そのことからNPOにしかできない活動をしていると感じた。
1日目の活動では、施設内の工夫を探す、NPOや発達障害について学ぶ、虹っ子の施設見学、プリズム体験、振り返りを行った。ここから発達障害の傾向は誰にでもあり、それを活かしながら生きていけることが分かった。また、経験をしていくうちに、できなかったことができるようになることも知った。
2日目の活動内容は、教材作り、来所する子どもたちとの余暇支援、振り返りを行った。教材作りでは、使う人が楽しく学べるような工夫がたくさんあった。例えば、自分が好きなことを使った教材などがあった。私は蜂を並べ数字を学ぶ教材を作った。この教材を使ってもらえたらとてもうれしいと思った。次に、触れ合いの時間では、子どもたちと関わるうちに笑顔が増え、話しかけてくれることが多くなりとてもうれしかった。
この2日間の活動を通して、最初は不安で緊張していたが、担当の方が優しく接してくれ、楽しく活動することができた。発達障害がある方とあまり接したことがなく、私にできるか不安だったが、1日目の座学で発達障害について学んだことで自信につながり、子どもたちと楽しく触れ合うことができた。NPOのように一人一人に向き合う活動がもっと広がっていく必要があると思った。(富谷高校3年 K.R)
「発見した工夫と思いやりの気持ち」
私は8月2日、3日に、みやぎ発達障害サポートネットで体験をしました。初日は挨拶した後、発達障害のこととどのような活動をしているかについて聞きました。その後は施設を見学し、利用者さんの邪魔にならないよう写真撮影をして、最後に自分が見つけた工夫点について発表しました。
見学前、施設に入った時に手を洗うためにお借りした洗面所に、手洗いの順番やゴミ箱の位置などが細かく記されていたことに気が付きました。また見学している時、利用者さんが開けないように「ここは先生があけます」という紙が貼られた冷蔵庫がありました。開けようとした時に注意するだけでなく、事前に誰が開けていいかを明確に記しておくことで、分かりやすさが工夫されていると感じました。また学習スペースの机には、余計なものが視界に入ると集中しづらい方のために仕切りが設置してあり、自分の世界を守りやすいという工夫がされていました。探せば探すほど様々なものが使いやすいように工夫されていることに衝撃を受けました。
最終日には未就学児の子と実際に遊ぶことになりました。年下の子と遊んだ経験はありましたが、その子の世界を壊してしまわないかが心配で固くなってしまい、自分からはなかなか話しかけられませんでした。緊張が相手に伝わってしまうと知っていながらも、内心焦っていました。しかし、職員の方に助けられながらゲームで遊んだり、片付けを手伝ったりしていくうちに、少しですが関わり方を知ることができました。最後にはとても良い子だと分かって、ボランティアの良い思い出になりました。
職員の方々がした工夫は全て利用者さんへの思いやりの気持ちなのだと気付くことができた2日間でした。(常盤木学園高校3年 S.Y)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ボランティア活動で体験したこと」
今回、私は認定NPO法人みやぎ発達障害サポートネットで、普段の生活ではできない体験をしました。1日目の主な活動は、NPOや発達障害についての座学を受け、施設内にある障がい者のための工夫探しをしました。
工夫探しでは、工夫していると感じたところを写真に残し、発表し合いました。その中で印象に残った工夫は、子どもたちには「自分の世界」というものがあり、その世界を邪魔せず、気を散らさずに取り組めるように机に大きな仕切りが作ってありました。もう1つは子どもが作業する部屋の仕切りなどの道具は緑色が多かったことです。その理由を尋ねたところ「落ち着けるように緑色にしている」と教えてもらったことが印象に残っています。
2日目の主な活動は、1日目と同じ工夫探しと、実際に子どもが使う教材作りと来所する子どもたちの余暇支援でした。教材作りでは動物が好きな子どもに焦点を当て、16種類のイラストを貼り、縦に見ると4種類の動物の共通点が分かるよう工夫しました。来所する子どもたちの余暇支援では、子どもたちは様々な考えや特性を持っていることを学びました。印象に残っているのは、まだ字が書けなさそうな子が、好きな昆虫の名前をひらがなとカタカナを使いながら書いていて、昆虫の特徴を聞くと詳しく教えてくれたことです。また、小学5年生の動物が好きな子は、難しい専門用語を使って私たちに一生懸命説明してくれました。
今回のボランティア活動を通して、みやぎ発達障害サポートネットに行かなければ知らなかったことを学びました。今回の経験を活かし、今後もまちづくりなどに参加していきたいです。(東北高校3年 T.I)
「夏ボラ体験を通して学んだこと」
私は、みやぎ発達障害サポートネットのボランティア活動に参加しました。今までに、様々な障がいを持っている方が体験談を語っている本を何度か読んだことがあり、夏ボラを通して障がいのある方々について学びたいと思い、応募しました。
1日目は、施設内の工夫を探したり、座学では職員の方にNPOについてお話していただいたりしました。施設内には、子どもたちが目で見て施設内のルールが分かるような工夫がたくさんありました。それだけでなく、小さな部分にも工夫がされてあり、親御さんも安心して子どもと施設に来ることができると思いました。座学では、企業は全体の課題に向き合っているのに対し、NPOは一人一人の課題に向き合っていることを職員の方のお話を聞いて知ることができました。
2日目は、教材を作ったり、施設に来ている子どもたちと関わったりしました。教材作りでは、普段職員の方が全て手作りしていることを知りました。作るのは大変ですが、子どもたちが喜んでいる姿を想像して一生懸命取り組むことができました。また、施設に来ている子どもたちと関わって、子どもたちの行動からさらに施設の工夫を見つけることができ、少し緊張しましたが、実際に関わることで学べることもありました。
最近になり、多くの人気芸能人の方がADHDであることを公表し始めたことで、少しずつ浸透してきましたが、未だにADHDという名前を知らず、社会生活で苦痛を感じている方も少なくないと思います。少しでも多くの人が、ADHDなどの名前を知り、それも個性だと思える環境になれば良いなと夏ボラ体験を通して思いました。(尚絅学院高校3年 M.R)