宮城善意通訳者の会

●七夕見物に訪れる外国人観光客への観光案内、通訳など

【団体メッセージ】
 暑い中、3日間頑張ってくれました。外国人観光客に積極的に声をかけることができたようで、我々に状況を報告してもらう時、楽しんで活動している様子が伝わってきて、はつらつとした動きぶりに元気をもらいました。今回の活動を通じ国際交流の魅力を感じ取り、大学生、社会人になっても何らかの形で同じ趣旨の活動に参加してくれたらうれしいです。

(タイトルをタップすると文章に飛べます)
「未来の『仙台七夕まつり』に向けて」
「日本文化の特徴とこれから」
「言葉を交わす大切さ」

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「未来の『仙台七夕まつり』に向けて」

 私は3年ぶりに開催された、通常規模の「仙台七夕まつり」の期間中にボランティア活動を行った。このボランティア団体は、外国人観光客を中心に、観光案内や国際交流することを目的としている。私たち高校生ボランティアは仙台駅構内を歩き、外国人の方に積極的に声をかけた。

 1組目は、会社の社長の紹介で、フィリピンから訪れたという1人の男性だ。彼は会社の社員と集団で祭りに訪れ、街中に飾られた七夕飾りに衝撃を受けていた。2組目は、日本の大学で講師をしているというアメリカ出身の女性だ。彼女は、大学の生徒の「まつり」をテーマとした発表で、東北地方の祭りに興味を持ち、今回初めて仙台七夕まつりに訪れた。私たちは、仙台駅を軸に七夕飾りが多くある中心商店街とは真反対の場所で、この女性と出会った。彼女は交番に助けを求めようとしても、他のことで忙しそうで、頼る人が分からず困っていたそうだ。確かに、仙台駅構内には外国人観光客向けの案内パネルやしおりなどが全く置かれていなかった。

 今年度、日本は観光魅力度ランキングでアメリカやスペインを抑えて一位に輝いた。また、グローバル化していく社会において、外国人観光客は、年々増加していくと見られる。そのため外国人の方にも、より仙台七夕まつりを楽しんでもらうために、助けを求めやすい環境作りや、配慮をもっとするべきだと考えた。そこで、長期休暇中の学生を中心としたボランティア活動を増やし、それを当たり前にすることで「仙台七夕まつり」の伝統をこれからも伝承していく役割も果たすと考えた。(東北高校3年 K.Y)

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「日本文化の特徴とこれから」

 私は8月6~8日の七夕まつり期間に、宮城善意通訳者の会が行っているボランティア活動に参加した。この活動は道に迷うなど困っている外国人に対して案内などの対応を行う活動である。

 ここで私は他の国とは違う日本の文化の魅力を感じた。ボランティアが始まって2日目の昼、私たちは3組の外国人を案内し日本の文化についての質問をした。すると、その3組の外国人たちは全員「日本の文化は素晴らしい」と述べた。例えば「日本のお辞儀などの礼儀作法は素晴らしい」「おしぼりがあると手を拭けるので気持ちいい」など、日本人にとって日常的に行われていることが良いことなのだと実感できた。また、この中の外国人のローラという女性は東北の祭の観光をしていた。ローラさんはこれまでに福島の祭に行っており、「とても綺麗で祭に対して興味を持った」と笑顔で述べていた。

 私はこれらの意見を聞いて日本の文化は素晴らしく、これからも誇っていくべきものであると思った。一方で、外国人から見て不思議に思われる日本の文化というものも分かった。最終日に2人の外国人観光客へインタビューをしたところ「日本の銀行はなぜ午後3時に閉まってしまうのかが不思議だ」と少し困ったように述べていた。また、3人の外国人の内の1人の女性は「電車の中のマナーが厳しくて驚いた」と述べていた。やはり文化の違いは観光に大きな影響が及ぶのだと実感した。

 日本人は時間を守ったり、周りの目を気にしたり、他人に迷惑をかけないようにする特徴がある。そのような特徴が文化にも反映され、他国の方が受け入れづらくなっているので、日本はもっと外国人に文化を知ってもらう活動をすべきだとこのボランティアを経て思った。(仙台南高校1年 S.R)

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「言葉を交わす大切さ」

 私は宮城善意通訳者の会で、仙台七夕まつりでの通訳ボランティアをしました。活動は主に仙台駅構内で行い、他県から来る在日外国人を中心に英語で案内をしました。コロナ禍で3年ぶりとなる仙台七夕まつりであったため、在県4年目になる外国人の方も普段と違う仙台の風景に戸惑っていました。

 その中で私は困っている方を一人でも助けようと、アーケードの場所や仙台の有名なものを英語で案内したり、写真撮影をしたりしました。初めての経験で困っている外国人に声をかけるのはとても緊張したし、自分の英語が伝わるか不安でした。しかし、いざ声をかけ案内をすると「ありがとう」「素晴らしい活動ね。応援してます」など温かい言葉をたくさん頂きました。私の至らない英語力でも誰かの役に立てることに気付き、自信になりました。そしてもっと英語を勉強し、分かりやすい案内がしたいとも思いました。

 また、英語圏以外のタイやスリランカの方に案内をした際にも、共通言語として英語を使用しました。ただ、私は最後の「さようなら」や「ありがとう」をタイ語やスリランカ語で話すよう工夫しました。すると彼らはとても喜んでくれて、言葉の持つ力の大きさを実感し、言葉を完璧に話せることではなく伝える気持ちが最も重要だと気付きました。また、スリランカ人の方には、宗教の面から仙台名物の牛タンをおすすめしないようにしました。普段学んでいる知識を相手への配慮に活かせて良かったです。

 このボランティアでの活動を活かして、今後も困っている外国人がいたら積極的に話しかけようと思いました。(名取北高校 F.M)