宅老所、デイサービス、デイホーム、グループホームと、
地域のニーズに応えるため、
多様なサポートを続けていた、のんび~りすみちゃんの家。
3棟の施設は東日本大震災で被災しましたが、
『復興みやぎ』をはじめとする寄付金や助成金、
自己資金で何とか工面して、
同年7月には、全壊を免れた自宅を改修、受け入れを再開しました。
現在は、
居住地や要介護認定の有無などで制限されることなく、
誰でも受入られるようにしたい、という強い想いから、
制度外の自主事業である宅老所と、
介護保険適用のデイサービス事業を運営しています。
しかし、震災による傷跡はいまだ解決されていません。
震災による地盤沈下により、大潮や大雨で冠水し、
家の中までは入ってきそうな勢いで、水が迫ってくると言います。
施設内で、2階へ避難する体制を整えてはいても、
利用者のことを考えると不安は消えません。
そのような気持ちをかかえながら、
早5年を向かえ、現在の活動拠点周辺地域で、集団移転することになりました。
自宅兼施設の1棟を残し、高台へ移ります。
安全面が確保されるのは嬉しいことですが、
新たな土地の購入、建築にかかる費用は、推定一億を越えると言います。
まったく資金調達の目途が立っておらず、
現在は、ローンを組みながら、自己負担で賄うほかありません。
また、人手不足にも頭を抱えていると代表の伊藤壽美子(すみこ)さん。
現在職員は17名ですが、手厚いサポートと、
宅老所の夜勤体制を考えると、人手が足りません。
宅老所をはじめて今年で20年。
「自分達が生き残った意味を考え、
これからの事業運営などについても整理していきたい」
と地域に根差した活動を続けたい一心で
事業の在り方を現在検討中だと伊藤さんは話してくださいました。
第1.3水曜日に「のんびりサロン」と名づけた交流会を開催しています。
1食200円(20食限定)の食事を味わいながら、
皆でおしゃべりを楽しむ会は大変好評だと言います。
「人手不足」、「資金不足」という大きな問題を抱えながらも、
このサロンは続けていくと伊藤さん。
地域のため、のんび~りすみちゃんの家を必要とする人のため、
そして、これからも地域に寄り添うサービスが続けていけるように、
今後も温かいご支援とご協力をお願いいたします!