石巻の被災者の外出をサポート/移動支援Rera
2011年4月、震災直後に石巻に入り、支援活動を行っていた北海道のNPO法人ホップ障害者地域生活支援センターを中心に、全国から石巻に駆けつけたNPOやボランティアが集まって一つの団体を作りました。それが災害移動支援ボランティアRera(現在はNPO法人移動支援Rera)です。
移動支援を始めたきっかけは、高齢者や障がい者を含む被災した多くの方々が移動に困っていたからです。
利用者の行き先は、病院、買い物、自衛隊などの共同風呂、お寺や火葬場などさまざまでした。活動当初から利用の依頼はすべてに応えきれないほど多く、利用者の人数は2011年5月には延べ約1400名、現在も月に約1800〜2000人を送迎しています。
「この活動は将来的には地元の人に引き継いでもらったほうがいい。福祉車両を扱える人が増えることは石巻にとって大切なことだと思います」とスタッフの村島弘子さんは言います。当初、全国からのボランティアで賄っていた送迎スタッフは、現在は地元のボランティアが中心となっています。
現在は、地元のボランティアを中心とする8〜10名の移送スタッフが福祉車両3台を含めた合計7台の車両を使って送迎を行っています。公共交通の妨害とならないよう、利用者は移動困難者に限定しています。利用時にはガソリン代実費分として走行距離三キロにつき100円の協力費をもらっています。また、長期的に支援を行なっていくため、今年2月にNPO法人となりました。
そのほか、災害時の移動困難者対策として『災害移動支援連絡会』を毎月開催し、石巻の交通問題に行政と民間で協働して取り組んでいます。