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団体情報
みらい南三陸
〒986-0781
宮城県本吉郡南三陸町戸倉字町1-4
TEL:0226-46-9436
FAX:0226-46-9436
URL:http://mirai-minamisanriku.jimdo.com/
NPOの活動報告

浜の女たちによる被災地ビジネス/みらい南三陸

 仮設住宅に住む被災者ではあるけれど、いつまでも支援にばかり頼ってはいられない、そんな思いを抱えた南三陸出身女性たちが立ち上げた団体、NPO法人みらい南三陸(以下、みらい南三陸)。
 代表の下山うめよさんは震災直後、避難先の登米市津山若者総合体育館で自治会の女性代表を務めていました。津山若者総合体育館は他地域に比べて支援の手が届きにくく、下山さんたちによる自治組織が率先して避難所の運営や物資調達を行いました。
 その自治組織が発展し、2011年10月に結成されたみらい南三陸は昨年六月にNPO法人となり、自立に向けた事業を開始しました。
 まず行ったのが、南三陸町の特産である塩蔵ワカメの仕入れ、受注販売です。慣れない商売で、変動する相場を読めずに赤字を出す失敗も経験しましたが、現在ではリピーターもつき、1人当たり時給700円の収入源を確保することができています。
 次に行ったのが、南三陸町民による東日本大震災の体験手記の発行でした。これは団体設立前の2011年8月から仲間内で出ていた話で、以来仮設住宅を1軒1軒回り、話を聞き、町民たちに手記の作成を依頼しました。最終的に48人の手記が集まった体験手記集は、地元の印刷会社などの協力のもと『南三陸町からの手紙 〜東日本大震災それぞれのあの日〜』と題されて自費出版に至りました。なんと初版1000部は2週間で完売し、その売り上げでさらに増刷しています。
 みらい南三陸がこれらの活動で得た収入は、団体の事業への再投資だけではなく、戸倉および横山地区の仮設住宅住民を対象とした花見、カラオケ大会などにも使われ、地域への還元も行っています。
 支援に頼らず自立を目指したみらい南三陸は、活動の成果をいかに周囲へ還元していくかを課題としながら、今後も活動を続けていきます。