住民の生活面を全面サポート/生活支援プロジェクトK
NPO法人生活支援プロジェクトK(以下、プロジェクトK)は震災後に気仙沼の保健福祉関係者が集って立ち上げた団体です。「長期的に心身のケアや生活相談を行えるサポートセンターが必要と考えました」と副代表理事の小松治さんは設立理由を話します。
プロジェクトKの拠点は気仙沼市階上地区のトレーラーハウス「はしかみ交流広場」の中。ここで午前9時から午後5時まで行っている「なんでも相談」がプロジェクトKの活動の柱です。保健師、看護師、介護福祉士の資格を持つスタッフが、健康面や生活面で困っていることについての相談に対応しています。相談内容は医療・福祉に関することから家庭内のこと、仮設住宅自治会からの相談など様々な相談が寄せられ、「必要に応じ、専門機関や他団体へつないでいます」とスタッフの田中さんと西城さんは言います。
またプロジェクトKでは、気軽に健康相談をして病気の予防や早期発見につなげるために、仮設住宅のお茶会、地域の芋煮会など事あるごとに出張の健康相談ブースを出しています。こうした活動は、とくに震災によって心身が疲労している地域住民にとって大切なことと考えています。
プロジェクトKの活動は設立以来、国際保健NGOである認定NPO法人シェア=国際保健協力市民の会(以下、シェア)が協力団体としてバックアップについてきました。今後は徐々に自分たちで助成金を取ることで、シェアからの全面的な支援から一つ一つ手を離し、運営の自立を目指します。
震災から3年目を迎える今年、プロジェクトKは被災地にとって必要な支援について、日々話し合いを続けています。行き先に不安はありますが、スタッフの田中さんと西城さんは「被災地の問題がどんどん個別化してくるこれからこそ、本当の支援が必要になってくると思います」と話します。